8/22(土)、salyuが新曲の発売に合わせてインストアライブをやるということで、行ってみることにした。「インストアライブ」というものに行くこと自体、初めてだった。
場所は都内のHMV。開始時刻の30分前に到着。 着いてみて、まず最初の誤算が。「整理券を持ってない人は見られん」と貼り紙に書いてある。しかも、整理券はすでに出尽くしたと。後で分かったが、どうやらその場でCDを買った人に順番に整理券を渡したようだ。僕のイメージとしては、店内の開放スペースのような所で歌手が歌い、それを自由に見ていいのだと思っていた。だから遠巻きにでも、salyuの姿が見られると思っていた。 激しく失望したが、このまま帰るのもしゃくに障るので、とりあえず会場のある階に上がる。その階は人でごった返している……というほどではないが、やはり普段よりは人が多い。フロアの奥に黒い幕が張ってある。どうやらその内側がライブ会場らしい。これでは、どうあがいてもライブは見られん。しかし密閉した室内ではないから、声は十分聞こえるだろう。幕の外は、ラックにCDの並ぶ普通の販売スペースである。そのままライブまで滞在することにする。 ところがそれを妨げる、非常にうるさい存在が。係員らしき奴らが叫んでいる。 「整理券を持ってない人は見られない。買い物客の邪魔になるから、立ち止まってライブを聴くのはやめてくれ。そういう人には、声をかける」 要は、整理券を持ってない奴は帰れ、ということだ。ひどい話である。僕はインストアライブに来るのが初めてなので、こういう事が普通なのかどうかは分からない。 なので、salyuの歌が聴きたい人は買い物客のふりをしてフロア内をうろうろし、時々買う気のまったくないCDを手にとって見たりする——という妙な空間が、ライブ前からライブ中まで作られていた。 こんな感じ もし整理券を持ってない人間に聴かせるのが嫌なら、通常のライブのように密閉した空間でやればいいのだ。音が外に流れる場所でやりながら、それを聞くなというのは理不尽極まりない。 長時間立ち止まっているとCDを買う客にとって邪魔なのは間違いない。しかしこの状況も、ファンの側が選択した訳ではない。それを避けたいなら、公園ででもやればいい。 人が集まり始めたのが(後でネットで見たところ)開始の約30分前。salyuのライブは約40分間。トータルで1時間あまり。これだけの時間CDが買えなくて、どうしても困るという人間がいるのか。CDというのはそもそも、緊急に必要とするものではない。 ライブに興味のない人にとって、インストアライブは邪魔。そんなことは当然だ。だがその場を選んだのはミュージシャンの事務所と店だ。ミュージシャンにとっては不特定多数の人に歌を聴いてもらうチャンスだし、店にとっては集客効果がある。それと引き替えに多少のマイナス面は引き受けてもらわなければ困る。 ただしライブ中は、係員はあまりうるさく言わなかったようだ。立ち止まって聴いている人も数十人いたようだが、係員が声をかけて立ち去らせるということは無かったようである。だから、まあいいだろう——ということはない。係員がうるさいので帰った人も、少なからずいるかもしれない。 ちなみに当然ながら、この事についてsalyu本人に対して不満を感じても仕方がない。彼女本人の意志とは関係なく行われていることだろう。 salyuの歌は、すごかった。馬鹿どもの圧力に屈して帰らず、本当によかった。神々しい歌声というのは、ああいうのを言うのだと思う。
by sakichi_i
| 2009-08-28 13:01
| 雑記
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