セリーグが、開幕を遅らせることを渋る理由が分からん。そりゃまあできるだけ当初の予定に近い方が、都合がいいとは思う。開幕が遅くなるほど最後の試合は寒い時期になるし、そうならないようにしようと思えば試合日程が過密になる。その他、もし多少なりとも正当性のある理由があるならそれを堂々と論じ、リーグとしての主張をすればいい。それがなしに、ただ「25日開幕です」「29日にずらしました」という結果だけが出てくるのでは、賛同してくれという方が無理である。
パリーグは4月12日に開幕し、4月中は東京電力と東北電力の管内でナイターを行わないと決定した。これに「5月以降のナイター開催は電力の供給状況に応じて決める」という条件さえついていれば、パの決定で問題ないと思う。先日見た情報によると、今年の夏までに東電などの電力供給が以前の水準に戻るという保証はなく、計画停電が続いている可能性も大いにあるという。ただ夏の日本で昼間に試合をやるのは地獄なので、その場合は東電・東北電地域外でナイターをおこなうなどの工夫が必要となるだろう。 選手会の主張は、セパ同時開催。つまり12日開幕。それでいいと思うが、主張の仕方に少し疑問がある。 新井(選手会長)「セ・パ同時開幕で一体となって難局に立ち向かいたい」 松原徹事務局長「大臣たちはセ・パが違うということに違和感があるようだった。だから、一緒にやればわだかまりがなくなるし、ファンも応援してくれる」 単に、先にパリーグがより良い決定をしたから、「セリーグの開幕を遅らせろ」=「同時開催しろ」となっただけのことであって、セパ同時開催だから正しいわけではない。反対者から「じゃあ、3月29日に同時開催しましょう」という反論の余地を与える主張の仕方である。過去にもセパの開幕日が違うシーズンはあった。大した問題ではない。 余談だが、こういった緊急時にイベントを強行する際、主催者が「苦しんでいる人々に勇気を与える」ということを開催の理由にすることが多い。僕はこれはやめた方がいいと思う。本当に被災者の勇気になるのかどうか、彼らでなければ分からない。僕が想像するに、被災者にとってはそのイベントがチャリティでなければ、やろうがやるまいがどっちでもいいのではないかと思う。それなら、主催者は自分たちなりの、開催することの正当性を主張すればいい。何ヶ月、あるいは何年も準備していたかもしれない。開催しなければ、スタッフの給料が払えないかもしれない。その正当性が、強行することの不謹慎さを下回ると思えば、開催しなければいいのである。
by sakichi_i
| 2011-03-23 01:46
| 雑記
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