カラオケで、泣きそうになりました

震災の後、被災した方々がテレビに映るたびに思った。「この人達にかけるような適切な言葉は、日本語にはないのではないか」と。
よく使われるのは「頑張れ」だ。しかし頑張ってない人間に対して言うのならいい。被災者のように、毎日死にものぐるいになっていた方々に、何をこれ以上頑張れというのか。こういう時の「頑張れ」は、むしろ不快だ。これは、僕自身が言われた時の経験からもそう思う。

一つの答として、「あわてなくてもいいよ」――があるのかもしれない、と、先日カラオケで「to U」を歌いながら思った。

to U
作詞:桜井和寿 作曲:小林武史

瓦礫の街のきれいな花 健気に咲くその一輪を
「枯らす事なく育てていける」と誰が言い切れる?
それでもこの小さな祈りを 空に向けて放ってみようよ
風船のように 色とりどりの祈り

また争いが 自然の猛威が 安らげる場所を奪って
眠れずにいるあなたに 言葉などただ虚しく
沈んだ希望が 崩れた夢が いつの日か過去に変わったら
今を好きに もっと好きになれるから
あわてなくてもいいよ

(抜粋)

2006年に発表されたこの曲は、当然東日本大震災のことを歌ったものではない。しかし今では、この歌詞を見て震災のことを思わずにはいられない。東北が瓦礫の街になり、被災者にとってかけられる言葉のどれもが虚しく、眠れずにいることを思うと、歌っていて涙が出そうになって仕方がなかった。

「あわてなくてもいい」、そして、この歌の他の部分に出てくる「頑張らなくてもいい」は、少なくとも「頑張れ」よりは言葉として力がある。僕は、そう思う。



もともとはBank Bandでミスチルの桜井氏とsalyuがデュエットをしたのがオリジナルだが、後にsalyuがソロで歌った。
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by sakichi_i | 2012-05-26 23:40 | その他 | Comments(0)


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