映画 『皇帝ペンギン』 プゲラ

僕はこの映画を を観てないし、観る気もないんで、実際にどんな映画なのかは分からんが……
予告編とか宣伝の仕方とかを見る限りでは、メチャメチャ好かん。
案外客が入っているそうだから、小馬鹿にせにゃなるまい。

宣伝文句を一部引用すると、
>マイナス40℃の南極の大自然に生きる皇帝ペンギンの知られざる感動のドラマ
>南極の壮大な自然のスペクタルと、単なるドキュメンタリーを越えた、皇帝ペンギンの親と子のあたたかな物語

日本語版があり、吹き替えをやる俳優が数人いることからすると、どうやら芝居仕立てでペンギンが言葉を話すのではないかと思う。

で、具体的にはどういう話、というか生態なのかというと
>卵を産み落としたメスは、やがて生まれ出る我が子のため、餌を求めて長期間群れを離れなければならない。
>その間、卵を託されたオスたちは、120日間に及ぶ絶食と、風速250km以上の激しいブリザードに身をさらされながら、ひたすら卵を暖め続ける。
こちらのサイトより。

これが苛酷でない、とはさすがに思わない。
だが逆に、絶対に苛酷か、というとそうも思わない。

まず第一に南極の皇帝ペンギンは、健康であれば一匹残らずこの “苛酷な” 子育てをおこなっているはずだ。
さらには、生態が今の形になってから、何十世代も何百世代も同じことをやってきたはずだ。
従って彼らの行動は、少なくともペンギンの間では特別な苦労ではない。

次に、様々な動物の中で特に皇帝ペンギンの生活が苛酷なのかどうか、これも分からない。
7年間地中をうろついて、ようやく成虫になり地上に出てきたら1週間で死んでしまうセミの方が悲惨ではないと、なぜ言えるのか。
なぜ一大悲劇であるセミの一生は映画にならないか。
一つには、セミはあまりにも人間とかけ離れていて、観客が自分をセミに置き換えることができない。
それから、セミに限らず昆虫の幼虫はだいたいグロテスクで気色悪い。
それに比べるとペンギンは、まあ我々が南極に行くことは宇宙に行くこと同様ほとんどあり得ないが、それにしても、吹雪にさらされている映像を見せられれば 「寒そうだ」 という想像はできる。
さらには見た目が可愛い。

要するに、人間が見てその 「苦労」 が分かりやすいもの、あるいは苦労しているように見えるもの、そして見た目も可愛く、苦労していれば 「かわいそう」 と思えるようなものを自然の中からピックアップして、 「どーぞ感動して下さい」 と観客の前に置いてあげているに過ぎないのである。

動物の記録としてなら、生物学的に大いに価値があるだろう。
だがそれに誇大な宣伝文句をつけ、あるかどうかも分からないドラマを勝手に付け加えて金儲けをしよう、というこすっからい思惑に、唾を吐きたいね俺は。
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by SAKICHI_I | 2005-07-27 00:31 | その他 | Comments(2)
Commented by reds at 2005-07-30 03:55 x
今までディープブルーみたいなもんかな?っと思ってたんですが・・・

実は動物奇想天外みたいなもんすかね?

まぁディープブルーもまだ見てないんすけどね(w
Commented by 佐吉(管理人) at 2005-07-30 11:18 x
>redsさん
ご自分でも突っ込まれていますが……
見てない映画に例えないでください ヽ(`Д′)ノ
『皇帝ペンギン』 ですが、どーもああいうのは好きになれません。ペンギンがどんな一生を送ろうとも、ペンギンにとってはそれが普通じゃないですか。それを人間の視点から感動的とか劇的とかいう風に見ること自体が馬鹿馬鹿しいと思います。


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