場所によっては、レブロンはジョーダンを越えたか、という表現になっている場合もある。
要は、レブロンとジョーダンの比較である。 レブロンが対DETシリーズで活躍した後、アメリカの主要メディアのサイトでも日本のNBAファンの掲示板でも、こういった論議が盛んにおこなわれている。 これ自体は特に不思議な事ではない。 少年時代から将来を嘱望され、意図的に背番号23をつけ続けてきた選手としては、常にMJと比較されることが当然と言っていい。 むしろ、比較に値するぐらいの活躍を続けてもらわねば困るのである。 レブロンだけが特別というわけではない。 SG-SFの選手が大活躍をするたびに、マスコミは必ず言っていいほどMJと比べる。 MJに匹敵する、MJを越えたと表現することが人々にとって最も分かりやすく、またセンセーショナルだからだ。 アリーナスが活躍すればアリーナスをとりあげるだろう。 それを考えると、比較対象となるのはSG-SFだけではなく、ビッグマン以外のすべてのポジションとなる。 MJとの比較論議が起こること自体は、まあ言ってみれば大したことではない。 ありふれている。 引退してからも常に比較の対象となることが、偉大な選手の宿命だ。 先日mixiのNBAコミュニティで、やや気になる書き込みを見つけた。 MJファンの方のものである。 ジョーダンのプレイ、成績、印象などすべての要素を挙げ、「レブロンよりジョーダンが上だ」と書いていた。 一言で言えば、「必死」であった。 こういう書き込みを見ることは、あまり嬉しくない。 旧MJファンとして、あまり嬉しくない。 僕は引退した選手のファンであるということをしないので、「旧」と書いた。 NBAファン歴を通じて僕が最も応援したのはマイケル・ジョーダンだ。 僕に言わせれば、レブロンはいまだMJの比較対象ですらない。 何回も優勝し、MVPを獲得し、得点王をとり(もっともこれは彼のプレイスタイルからして現実的ではない)、その後にようやく「どれ、少しはMJに近づいたか」と考え始めればよい。 僕は今、LBJを応援している。 だからこそ、こう思うのかもしれない。 MJは巨大だ。 途方もなく、巨大な存在だ。 米メディアがジョーダンの引退以来、MJ越え論議をしてきたことにもそれは示されている。 ジョーダンを越える選手がいないからこそ、ジョーダンは常に指標であり続けているのである。 日本のMJファンは、焦る必要はない。 ジョーダンはあなた方が思うよりもはるかに、はるかに高い壁だ。
by SAKICHI_I
| 2007-06-10 00:26
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Comments(4)
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ドラ
at 2007-06-11 08:05
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比べたくなるファン心理って言うのも分かりますけどね。両方とも凄い選手なので、プレーを楽しみたいですね。レブロンが引退したら色々と比較すればいい。ボクシングでもよくありますけどね。アリとタイソンはどちらが凄かったか、とか。居酒屋話なんですよね。
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佐吉
at 2007-06-11 11:22
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>ドラさん
ボクシング界でもありますか(笑)。そうでしょうねえ。興味深い話題ではあります。 ただ、ちょっとした、と言うとなんですがMJと比べればちょっとした活躍をした時点でさかんに比較するのはMJファンの反発を招きますし、無用の混乱をまねくと思います。
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しんかい
at 2007-06-11 18:42
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ほんとうに同感です。MJを選手として比べてるのを見るたびにゲンナリします。
時代を越えて1on1をコービやレブロンとすれば、もしかしたら負けるかも知れませんが、それがなんだという感じですね。
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SAKICHI_I at 2007-06-12 00:15
>しんかいさん
何かあるたびに「さあ越えた」「越えない」という声が出てきますからねえ(笑)。1シーズンや2シーズンでどうこうできるものではありません。ゆったりと見ていきたいです。
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