赤福の件

あまり関心はないし、「消費者の健康をおびやかし、その信頼を裏切る背信行為」てな感じの義憤にかられてもいない。
あくまでも興味本位に考えて、以下のようなことを思った。

この「赤福」というお菓子ががおいしいということは以前から聞いていたが、今まで食べるチャンスが無かった。
この事件のせいで、未来永劫その生産と販売がされなくなるようなことになってしまうと、残念だ。

農水省の調査によれば、この不正は少なくとも30年前からおこなわれてきたとのこと。
社長は会見では、その事を知らなかったのような素振りを見せていたが、僕のような経営の素人が考えてもそんな事はあり得ん。
返品を再利用していたら、その部分の原材料費はゼロになる。
もしこれが経理に正確に計上されていたら、原材料費ゼロなのに製品が出来上がるというおかしな現象に社長を始めとする経営陣が気づかないわけがない。
もし真実を計上せず、虚偽を記載していたとしたら、会社が出した原材料費は誰かが着服しているわけである。
この不正が発覚してから今まで、着服の類の話は一切出てきていない。
従って、まず間違いなく、会社ぐるみの犯罪行為であろう。
凶悪で非道な犯罪が蔓延するこの社会で、赤福の行為がことさら悪質だとは僕は思わないが、それにしても犯罪は犯罪である。
(日ごろこのお菓子を食べるという環境にないせいか、どうもピンとこない)

僕が興味をもったのは、いかにしてこの犯罪組織に新たな人員を補充してきたのか、ということだ。
不正がおこなわれてきたのは、短くても30年間。
この間ずっと同じ社員でやってきたとは考えられない。
以下、僕の推測である。根拠は無い。

入ってきた新入社員に、いきなり社の暗黒部分を見せるか?
僕はそうは思わない。
一定期間かけ、その社員の性質を見極める。
口が軽い人間は、社外に秘密を漏らすかもしれない。
正義感が強い人間は、告発する恐れがある。
審査期間を経て「不適格」とみなされた人間は、適当な理由をつけて解雇される。

審査に合格した新入社員にも、まだ秘密は明かされない。
まず、不正であることが分かりにくい作業をやらせる。
例えば製造年月日の書き換えは、不正であることが一目瞭然なので、そういう作業はやらせない。
そうして犯罪行為に荷担したという事実を作っておいて、ついに会社の闇の作業について明かす。

そういう風に、慎重に慎重を期して、一人ずつ会社にとりこんでいく。
いったん赤福ファミリーの一員になったらその社員は、家族にも、友人にも、一切会社の秘密を漏らさない。

「赤福」の社員数は、約500人だったらしい。
これだけの規模の会社が、表向きは普通の企業として知られていながら、裏では会社ぐるみで長期間不正をしていたというようなことは、おそらく日本史上でも珍しいのではないかと思う。
それだけのことをやるからには、ミステリーさながらの不気味な新入社員工作が、ひそかに、ねばり強く行われていたのではないかと、推測するのである。
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by SAKICHI_I | 2007-10-22 21:58 | その他 | Comments(2)
Commented at 2007-10-23 08:30 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by SAKICHI_I at 2007-10-23 14:03
>鍵コメさん
おかしな事件ですよねえ。赤福の方も、再利用した商品も十分「賞味」できるということは、とっくに気が付いていたでしょうに。まあ僕は賞味期限がどのような理屈で決まるのか知りませんが、何十年も賞味していたものを賞味期限切れとは、不思議なことです。


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