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トラックバックの使い方

先日書いたbjリーグに関する記事に、seablogさんの『SEABLOGスポーツ』からトラックバックをしていただいた。
このブログを拝見して、ちょっと気になることがあった。

「トラックバックありがとうございました」という内容のコメントが数十個もついている記事が多くある。
ということは、当然ながら少なくともそれだけの数のブログへ同じ記事からトラックバックを飛ばしたのだろう。

『エキサイトブログ入門』によると、トラックバックの意味するものは以下の通り。
「ある記事を読んだ人がその記事に関する自分の意見や感想を自分のブログで書いたとき、その元の記事に“トラックバック”することで、『あなたのこの記事を読んで、私はこんな新しい記事を書いてみましたよ』とお知らせすることができるんですわ。つまり、ブログ全体にではなく、個々の記事に『これと関係のある記事を書きましたよ』と通知するリンク、とでも言えばええんかいな?」
(関西弁は原文のまま)

だから、その元記事のブログに長々とコメントを書く代わりに自分のブログからTBを飛ばす、とも言える。
一つの記事からあまりにも数多くのブログにTBをすると、誰のブログの記事に関してその記事を書いたのか、よく分からなくなってしまう。
同じテーマの話題でも、書く内容は人によって違う。
30、40もの数のトラックバックをするということは、それだけの数の記事の共通項、最大公約数の内容について書くことになる。
となると結局のところ、個々の意見、主張をそぎ落としたもの、単なる「~~があった」という事実しかほとんど残らない。
それなら、Yahoo!やMSNなどニュースサイトの記事にリンクする方が自然であろう。

それから、同じテーマについて書いている記事を、一つ一つのブログをていねいに読みながら30も40も見つけるのは非常に時間がかかる。
違っていたら大変申し訳ないが、おそらく検索エンジンで拾っておいて、そこからピックアップしたのではないかと思う。
このやり方も、先に挙げた『エキサイトブログ入門』の説明中にある「あなたのこの記事を読んで、私はこんな新しい記事を書いてみましたよ」ということを知らせる、というTBの主旨からすれば、外れていると言わざるをえない。

まあ「トラックバック本来の使い方」といってもそれが宣伝されているわけでもなし、知らない人がいても仕方がない。
『SEABLOGスポーツ』の件も特に悪意はなかろうし、TBされた相手がとくに迷惑をこうむるわけでもない。
しかしああいうTBの使い方はあまり有効ではないな、と僕自身も思ったのでこれを書いた。
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by SAKICHI_I | 2004-11-30 23:58 | その他 | Comments(2)

命がけのバスケ

数日前の記事で、バスケットボールプレイヤーは昔“CAGER”と呼ばれていた、と書いた。
その時は何のことやら分からなかったのだが、今日他のことを調べていて偶然その情報を発見した。
サンスポ.comのこちらのコラム。
こういうニュースサイトは古いページのアドレスを変えることが多いので、“CAGER”を説明する部分を複写しておく。
ちなみにこれは当然、著作権の侵害である(……と開き直っている場合ではない)。

昔はボールがコート外に出ると、その後のボールを最初に保持した者にスローインの権利が与えられた。
そのたびに壮絶な奪い合いとなり、観客も乱闘に加わるためコートの周囲をケージで囲った。
70~80年前まで、ケージゲームともいっていた頃の名残だ。


これは現在のバスケットと比べると、恐るべき乱暴なスポーツである。
ボールがラインの外に出るやいなや、ラグビーあるいはアメフトのようなボール争奪戦がおこなわれたのだろう。
しかもそれに観客までもが加わるとなれば、すさまじい大混乱になったことが推測できる。

当時の様子を現在のNBAチームにおきかえて考えてみる。
アルコ・アリーナにおけるSAC×MIA

ウェバーのパス、高い!ビビーとれない。ボールはアウト・オブ・バウンズです。さあ、最初にボールに追いつくのは誰か。ウェイド速い!ボールをとりそうだ。おっと、観客が邪魔をする。客にはばまれた!ウェイド、ボールにあと一歩まで迫りながら届かない。そこへシャックが突進してきた!観客がなぎ倒された。しかしその間に、ボールは観客の手を次々と渡って、コート反対側のクリスティーに渡されたー!
キングスのボールで試合が再開されます。

こういう光景が、別に異常事態でもなんでもなく毎回繰り広げられたのではないかと思う。
NBAバスケットも国際ルールも今後ルールの細かい修正をおこなう可能性は充分にあるが、この「ボール争奪」ルールだけは復活することはなさそうだ。
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by SAKICHI_I | 2004-11-30 00:29 | NBAの話題を含む雑記 | Comments(0)

2試合のレポートより

●Chicago 74, Cleveland 96

レブロン・ジェームスが、史上最年少で2000得点を達成。
20歳未満での2000点到達は史上初。今までの最年少記録はコービー・ブライアント。

ブルズのスコット・スカイルズHCは今日の試合でレブロンがいくつかのショットを決めた後すぐに、
「こりゃ今日は止まらないな……」
と感じたと言う。
まあ実際にはそういう事はあると思うが、それを相手コーチが(試合後とはいえ)口にするのはちょっとショボい。
推測だが、恐らくスカイルズが現役時代にマイケル・ジョーダンに対していだいた感覚と似たようなものではないかと思う。

ところでキャヴズは現在好調で、楽勝が多い。
従ってレブロン始め主力選手は、終盤ベンチに座っていることがよくある。
その事についてレブロンは
「夏の試合でもベンチが多かったけどね。その時と違って今は勝ってるから楽しいよ」
“夏の試合”というのはオリンピックのこと。
五輪でもあまり出場機会が無かったので、これに引っかけて冗談を言っているのだ。

その五輪でHCをしていたラリー・ブラウンのピストンズと対した試合ではレブロンは自己最高の43点をとり、試合も圧勝した。
その試合の後の、同僚ジェフ・マギニスのコメント。
「レブロンはリベンジとかいうことは一切口にしないけどね、自分の力を見せつけたいというのはあったと思うよ。心の中では思ってたんじゃないかな」

レブロンは個人記録に固執することはない。
だが、自分がチームに貢献できるはずだというプライドは他の選手以上に強い。

●Dallas 98, Memphis 85

グリズリーズの10menローテーションシステムは、やはり終わりを告げるようだ。
HC代行ライオネル・ホリンズ氏の発言。
「試合に使う選手は多すぎない方がいい。スターターに責任を持たせたい。現在はまだ慣れてないようだけどね……」

実際この試合では、スターターが今までよりは長めに使われた。
40分以上が2人、30分以上が3人。
ヒュービー爺のグリズリーズではあり得ない。

ガソルは正直に、「後半は疲れたからシュートが入らなかった」と言っている。
皮肉なことに、これまでMEMを支えてきた10人ローテーションが彼らのスタミナを奪っていたのだ。
注意すべきは、ホリンズ代行はヒュービー・ブラウン前HCの元でアシスタントをしていた人だということ。
この人でさえ10人ローテはもうやらないというのだから、他のコーチならなおさらである。

新コーチの有力候補は、まずマイク・フラテロ。次に前GSコーチのマセルマン。
ホリンズの続投もあり得る。
いずれにせよ新コーチのもとでグリズリーズの選手起用がどうなるのか、当分注目だ。
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by SAKICHI_I | 2004-11-29 01:51 | NBA関連 | Comments(0)

映画 『ビッグ・フィッシュ』

ティム・バートン監督作品の 『ビッグ・フィッシュ』 を観た。
やたらと評判がいいので、レンタルになるのを楽しみにしていた。
(楽しみにしてもその程度で、映画館に行こうとまでは思わん)
「ティム・バートンの最高傑作」だとのこと。
バートンの作り出す、あの気持ち悪くかつ楽しげな独特の世界はけっこう好きだ。
(その割には 「バットマン」くらいしか観てないが……)

こちらのサイトでも評判が良い。
10点満点の評価で、平均8.18点。
『スター・ウォーズ』とほぼ同じ点、『風と共に去りぬ』『風の谷のナウシカ』よりも上にくる(あまりこのサイトのランキングにこだわっても仕方がないが)。
点数もさることながら、観た人のコメントがまた映画への興味をそそる。
9点、10点という点数をつけた人が多いが、時々いる4~5点の人も含めほとんどの人のコメントが

泣いた
泣いた
泣いた
泣いた

ばかりなのである。
単に「泣いた」だけではない。
「映画館で号泣した。田舎の映画館なので、客が8人しかいなくてよかった」(男性)
といった感じの、「激しく泣いた」という人が非常に多い。
で、僕が今日 『ビッグ・フィッシュ』 を観た感想はというと、

この映画のいったいどこで泣くんスか?

悪い映画だとは思わん。
ほほえましいし、楽しい。映画の作りがていねいだ。
だが、どこに感動する要素があるのか?
ホラ吹きの、と言って悪ければイマジネーション豊かな親父の、現実と空想が入り交じった思い出話が延々と続く。
例によってバートンのユニークな世界の中で繰り広げられるから、つまらなくはない。
特に話として面白くはないし盛り上がりもないが、あまり退屈せずに見られる。
だが、観た人の言う 「巨大な感動」は最後まで無かった。
もしかすると、親父が息子に伝えたイマジネーションと愛を、それを理解してなかったように見えた息子が本当は理解していたという落ちなのか……?

まあこの映画のことはいい。
こっぴどく叩くほど嫌いな映画じゃないし。
問題は、なぜあれだけ多くの人が泣いたのかが分からないことだ。
僕の精神構造が特殊なのかもしれん。
まあ実際そうかもしれないし、それでも別にかまわないのだが、それにしても観た人のほとんどが「泣いた」という映画にまったく感動しなかったのは少々残念だ。
その理由を考えるのは今後の課題としておく。

人が感動するポイントはそれぞれ違う。
映画 『ビッグ・フィッシュ』 に関しては僕は間違いなく少数派に入るようである。

先日たまたま見た報道番組も親子の話だったが、こっちは泣けた。

とある地方のラーメン屋の息子が独立し、都会で店を出す。
だが味が悪いのか、さっぱり客が入らない。
息子は電話で何度も父親に 「来てくれ」と頼むが、安易に助けると息子のためにならないと分かっている父親は断り続ける。
だがある日突然、父親は連絡もせずに息子の店を訪ねた。
驚く息子にラーメンを作らせ食べてみると、やはり味づくりの決定的な部分が間違っていた。
父親は息子とともに厨房に入り、それを息子に思い出させる。
そして息子は自信を取り戻す。

数日後、田舎に帰る日の朝、父親は息子の店へ、帰ることを告げに行く。
戸口から 「それじゃ、帰るよ」とだけ言う。
息子はお父さんに近寄るが、言葉が出ない。
ただ、その手をとって泣くだけ。

僕はこの光景を思い出すたびに泣けてくる。
つくづく、人の泣くポイントはそれぞれ違うものである。
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by SAKICHI_I | 2004-11-27 22:34 | その他 | Comments(0)

爺なき後のメンフィス

メンフィス・グリズリーズのヒュービー爺が健康上の不安を理由にコーチ職を辞任。
71歳。NBA最長老。
去年の年末、試合中に気を失うという出来事があり、その時以来ずっと爺の辞任は遠くないという見方をされてきた。
しかしその後とくに体調不良で問題になるようなことは無かっただけに、今回の辞任はやや唐突な感じがする。
開幕からの連敗が、爺の心身をかなり消耗させたと推測。

さて、気になるのは今後のグリズリーズだ。
恐らくNBA史上でも珍しい「10人ローテーション体制」で闘ってきたグリズリーズ。
今季も、最も出場時間の長いポー・ガソルが1試合平均30分ちょうど。
その他に30分に達している選手は一人もいない。
こんな闘い方をしているチームは、グリズリーズ以外に無い。

さてこのチームがヒュービー・ブラウンなき後どうなるのか、例によって深い根拠なく予想してみる。

10人ローテーションは我々の目には新鮮に映ったが、これ自体は苦肉の策であると言える。
コート場に長く置くべきスター選手がいない。
それでもある程度の勝ち星を挙げているのは立派だが、こういうやり方ができるのは恐らくヒュービー爺だけだし、他のコーチはやろうともしないだろう。
この後ヘッドコーチが誰になっても、主力選手が35分前後出場するという通常の闘い方に戻ると思う。

しかし現実には戦力が余っている。
どのポジションにも、控えにするには惜しいプレイヤーがいる。
そこで、スターターとなる選手をある程度固定し、その他の選手を駒にトレードを画策すると予測。

各ポジションを見ていくと

●センター
スウィフトはゴール下で跳んだり跳ねたりするのは得意だが、どっしり構える重みが足りない。
よってスターターはロレンゼン・ライトでスウィフトはトレード要員。

●PF
当然ガソル。

●SG-SF
ボンジ、マイク・ミラー、バティエ、ポージーの4人はたいていのチームでスターターになりうる能力がある。
ミラー、ポージーをスターターに、バティエを両ポジションの控えに。
ボンジがトレード要員。

●PG
ワトソンの方が安定すると思うが、ジェイソンとの契約が長いのでこっちを柱にするしかない。

ちなみにスウィフトとボンジは契約が今季限りで、トレード価値は高い。

トレードの方向性を考えてみると……
優秀なビッグマンが欲しいのは当然だが、これはほとんど無理なので度外視。
まず狙うのはSGのシューター。
ミラーももちろんシューターだが、もう一段上のレベルの。
それからいいPGがとれるなら、JWは出していい。

架空の話にこれ以上突っ込んでも仕方ないので、この辺でやめておこう。
ぶっちゃけグリズリーズのファンではないので、自由に考えてみた。
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by SAKICHI_I | 2004-11-27 01:00 | NBA関連 | Comments(6)

河内さんひきいる、独自リーグ発足

ああっ、帰ったらもうこんな時間。
ということでtdyschさんのtoday's chan-nelからトラックバック。
ブログて、こういうとき楽でええなあ。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・・*:.。.

「bjリーグ」発足の話。

NBAのことはよく知っている、とはおこがましくてとても言えないが、少なくとも日本バスケよりは知っていると言える。
それくらいJBLのことも日本バスケのことも知らん。
僕なんかは正直、「NBAを見たいから」NBAを見ている。
当たり前のことを言っているようだが、要はバスケ観戦の延長としてNBAを見ているわけではない。
K-1は見るがキックボクシングは見ない、てのと同じなんすよね。

だが、「NBA以外のバスケは知ったこっちゃねーよ」というのもあまりにもそっけない。
また、基本的にNBAだけ見ているとは言っても五輪でのバスケ女子日本代表は気になったし、JBLの試合もファイナルぐらいは見る。
NBA観戦の延長としてそういうものを見ている、と言えるだろう。

だからこのbjリーグ発足についても、おそらくNBAもバスケも関心がない人よりは気にかかっている。

経緯はよく知らんのだけれども、ところどころで出てくる情報を散見したところでは……
プロリーグ発足を推進する勢力が、プロ化を渋るJBLを頼りにすることをあきらめ、見切り発車的に独自プロリーグを作った、というところか。
もちろん組織が統一されてプロ化の方向へ進めば一番よかったんだろうが、こうなっては仕方がない。
心情的にはやはりbjの方を応援したいところだ。
これが失敗すればプロ化の芽は当分の間出てこないだろうし。
近くの会場でどのくらい試合があるのか分からないが、年間数試合は行こうかと思う。
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by SAKICHI_I | 2004-11-26 01:11 | その他 | Comments(2)

雑記

●ペイサーズは勝利。連敗街道をひた走るかと思ったが。
負けても同情はしたくないし、できれば同情する必要のない状態になってくれればよい。

アヒル
確か“Rubber Duck”とかいうやつか?
ワシが思うに、
なぜアメリカ人はここまで有名人をアヒルにしたがるのか。
無理にせんでもええやん。アヒルに。
あまり似てないし。
似てるのもあるが、似てないのが多い。
何しろくちばしが付くという絶対条件があるために、似せるのは結構難しかろうて。
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by SAKICHI_I | 2004-11-25 01:31 | NBAの話題を含む雑記 | Comments(2)

乱闘事件関連

●現在、起訴の予定はなし。ただしまだ警察で捜査中。
もっとも重い罪に問われる可能性があるのは椅子を投げた人間。
まだこの人間の特定はできていない。

●アーテストに紙コップを投げた人間の身元が判明。
デトロイト在住のジョン・グリーン。
ピストンズはこの人物をアリーナ入場禁止に。

●コミッショナー現在の意向では、コートと観客席を分離する方向へは向かいたくないとのこと。
ただし警備態勢、酒類販売などについては安全性強化のために全面的に見直す。

●同じくコミッショナー発言の中に、興味深いエピソードを発見。
以前バスケットプレイヤーは'cagers' (かごの鳥?)と呼ばれていたそうで、なぜかというと試合を「かごの中」でやっていたからだそうなのだ。
いったいいつの話だろう……?
ネットか何かだろうか。まさか檻ではあるまい。
かなり古い映像でも、そういった場面を見た記憶がない。
いずれにせよ現在のところスターン氏は、そういう“CAGE”ではなく「見えない壁」を選手・プレイヤー間に再構築したいという意向。
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by SAKICHI_I | 2004-11-24 01:17 | NBA関連 | Comments(0)

裁き

beeeooopppさんのNBaLOGの記事
今回の事件に対するNBAの処分内容とそれぞれが失うサラリーの額は、これを見れば一目瞭然。

主な選手の出場停止試合数を再記すると

 ロン・アーテスト  シーズン終了まで
 スティーブン・ジャクソン  30試合
 ジャーメイン・オニール  25試合
 ベン・ウォレス  6試合

自分としてはこのブログではできれば「斬るときゃバッサリ」という風にしたいんだけれども、どーもこの事件に関しては複雑な気持ちにならざるをえん。
以下、考えがまとまらないので雑記風に。

まず、この処分が軽いか重いか。
僕は重すぎはしないと思うねえ。
観客に手を出す……っつーのはタブー中のタブーでしょ。
人々が「アリーナへ行くのが恐い」と思うようになったら、リーグ存続の根幹を揺るがす恐るべき事態だ。
観客以外ならいいってわけじゃないけども、プレイヤー、コーチ、審判、マスコミには手を出しても観客にだけは絶対にダメよ。

アーテストに同情はする。
飲みかけの液体の入ったコップを投げつけられても、怪我はしないかもしれない。大して痛くもあるまい。
だがそれでは済まない。
屈辱だ。すさまじい屈辱だ。
僕も、例えばプロ野球選手の顔につばを吐きかけてただですむとは思わん。
バットを持って追いかけられるだろう。
だが本当に殴られたら、警察に訴える。
怪我の程度に応じて損害賠償を請求する。
つばがかかっても痛くもかゆくもないだろう、と言って。

やっぱ法治社会ですから。
きっかけが何であろうとも、激しい暴力行為に及んだ人間が制裁を受けるのは当然だ。

一番最初に事の発端となったアーテストのベン・ウォレスへのファウル。
僕はこれは大して危険なファウルだとは思わない。
だから本当の発端は、その直後、ベンがアーテストを突き飛ばしたことにある。
そして大騒動の直接の発端は、アーテストにピストンズファンがコップを投げつけたことだ。

だがアーテストがやったことは、この二つとは決定的に異なっている。
まず、2m、100kg以上の大男が身長170cmの一般人を襲うことは、武器を持って襲うのと変わらない。
要するに空手家がけんかで空手を使ったら罪になるのと同じ。
それから紙コップを投げられることがどんなに大きな屈辱であろうとも、それだけで怪我をする可能性は小さい。
今回重傷者が出なかったのは、本当に幸運だった。

では、アーテストは我慢すべきだったのか?
当然、そう思う。
プロスポーツ選手は、大金をもらっている。
その時たとえアウェイであっても、背後には応援してくれるホームの多くのファンが控えている。
日本を含め全世界のファンを背負っている。
持っているものが大きいから、失うものが大きいからこそ、彼らは庶民よりもはるかに大きな忍耐をしなければならない。

次に観客について。
NBAでは、選手と観客との物理的に非常に近い関係を維持してきた。
この二つの「分離」という最悪の事態を招かないために、ピストンズの経営陣、アリーナの管理者とNBAは最大限の努力をしなければならない。

問題行動のあった観客への刑事罰は警察と検察にまかせるとして、民間と民事の範囲内でできること。

1 アルコール販売の禁止
2 警備の強化
3 問題行動のあった観客のアリーナへの出入り禁止

以上は、デヴィッド・スターンが処分発表の場で挙げた。
基本的に全て賛成。
酒類販売の禁止は客にとっては残念だろうが、観客席とコートの境界が無いという特殊な事情を考えればやむを得ないかもしれない。
3は警察の動向に関係なく、ピストンズは早速とりかかってもらいたい。
今回の騒動に参加し選手に危害を加えようとしたり、液体をかけた人間をできるだけ特定し、次回からのアリーナへの入場を禁止してもらいたい。

ある意味、ファンのチームへの「愛」が引き起こした事件。
だが、行き過ぎたあるいは方向の間違った「愛」はそのスポーツの存立そのものをおびやかすことを認識してほしいものである。
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by SAKICHI_I | 2004-11-23 01:15 | NBA関連 | Comments(0)

インディアナの6人は簡単には負けなかった

●Orlando 86, Indiana 83

弱い立場にある者に無条件に同情したりひいきすることを、「判官びいき」と言う。
状況にもよるが、僕はこれがあまり好きではない。
まず、一方を「弱い」と決めつけるのが失礼。
それから、弱いこと以外に応援する理由がないとしたら、それも失礼な話。

ペイサーズで今出場可能な選手は、NBAの水準からして格が落ちるだけではない。
6人しかいない。
スタミナとファウルトラブルが重要な意味を持つスポーツにおいて、これは決定的に不利。
このチームに負けることがあっては、NBAのレベルが疑われる。
今日の試合、マジックは勝つべきである、と思った。

だけどよくやりましたナァ。ペイサーズは。
層の薄い他のチームなら、充分エースとしてやれるのではないかと思わせたフレッド・ジョーンズ。
ゴール下で奮闘してマジックを困らせたデヴィッド・ハリソン。
他の選手も必死でディフェンスし、ルーズボールに飛び込み、ていねいにシュートを打ち、各自の持ち場で頑張った。

マジックの圧勝以外に考えられなかったこの試合。
終了の数秒前まで、どちらが勝つか分からない接戦になったのだった。

今日の放送がIND×ORLであると知った時は、よりによってこの試合かよ、と思った。
ペイサーズが蹂躙されるのを見て、昨日起きた事件の重大さをあらためて思い知らされることになるのかと。
一応テレビはつけていたものの、差がつけばすぐにチャンネルを替えようと思っていた。
ところが最後までペイサーズの6人は粘った。
僕は判官びいきは好きではない。
だが、今日のペイサーズを見ていると、いつのまにか応援したい気にさせられた。
今日だけは勝って欲しかったなあ。

アーテスト達三人の出場停止がいつまでになるのか、まだ決まっていない。
たとえ彼らに非があろうとも、昨日の事件はペイサーズ全体にとっては不幸だった。
その不幸が幸運に転ずる可能性があるとすれば、控えのメンバー達が主力の欠場中に大きく成長し、自信をつけ、三人が帰ってきた時にチームの層が何倍にも厚くなっていること。

今季のペイサーズも、目標は優勝だ。二回戦突破ではない。
だとすれば、1位シードでも8位シードでも関係ない。
全シリーズを勝たなければならないことに変わりがない。
とすれば、カンファレンス8位以内に入るのが間に合う時期までに三人が戻ってきさえすればいい。

昨日は凄惨なものを見た。
僕も「プレーオフは戦争だ」といった例えをすることがあるが、実際にはスポーツは戦争ではない。
昨日は、スポーツの憎しみがスポーツの枠を越え暴力に及んだ日だった。
その事件を起こした張本人の一つであるチームが、今日はスポーツの楽しさを教えてくれた。
やはりこれは戦争ではない。

多少気が晴れた日曜日であった。
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by SAKICHI_I | 2004-11-22 02:15 | NBA関連 | Comments(0)