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この10年で最高の映画の一つである

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ティム・バートンの傑作により基調を与えられた映画 『バットマン』 シリーズは、いくつかの駄作を経て、クリストファー・ノーランの手によりここに再び傑作を生み出した。

ゴッサム・シティにはびこる悪を撲滅することに命をかける新任検事。
同業者のマフィアからも忌み嫌われるほど凶暴・残忍で、しかしその凶暴さゆえに暗黒街での勢力を増していく男:ジョーカー。
そして法制度の枠外にいるため、ヒーローでありながら警察にも追われるバットマン。

凶暴な破壊者であると同時に狡猾な策士でもあるジョーカーは、人々の悪意を最大限に引き出そうとする。そして彼は、ゴッサム市民がその清廉さを最も信じているある人物を罠にかけた…………

ストーリー、アクション、演技、演出がすべて素晴らしい時の映画の凄さ。
アクションシーンは、CGっぽさを感じない。CG映画時代において、「どうせCGだから」と観客に思われないことは最も重要なことのひとつ。パンフレットをざっと読んだところによれば、実際CGではなく本物を使った場面も多いとのこと。

そして、ジョーカー。ジョーカーが画面の中央にいるだけで、緊張感がみなぎる。何をするのか。何が起こるのか。誰が犠牲になるのか……。
第1作がジャック・ニコルソンのバットマンであったのとほぼ同格の意味で、ダークナイトはヒース・レジャーのバットマンであろう。

駄作を50本見ようとも1本こういう作品に出会うだけで、映画というものがこの世にあってよかったと、心から思う。
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by SAKICHI_I | 2008-08-27 08:53 | その他 | Comments(4)

威厳復活。の一歩手前

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バルセロナ当時と同等、まではいかないにしても、それ以来のバスケット王国アメリカの威厳を取り戻す大会になりかけた。惜しくもそれは、決勝での接戦により達成されなかった。
とはいえ、あらためて米がバスケ最強国であることを誰もが確認したことは、間違いなかろう。
実に12年間。王国アメリカの苦闘だった。
この間も、輩出する選手の能力という意味ではアメリカが他の追随を許さないNo.1だった。だが、結果は結果である。国際大会でアメリカが勝てないことは、NBAファンの一人として寂しい思いをしてきた。
1996年、アトランタ五輪で圧勝。これが落日前の最後の栄華。98年の世界選手権、NBA選手不参加。2000年シドニー五輪、金メダルをとったが接戦の連続。2002年世界選手権、屈辱の6位。04年アテネ五輪、銅メダルを拾ったものの3敗を喫す。06年埼玉、3位。

北京五輪について僕の描いた理想のシナリオは——全試合圧倒的勝利を収め、金メダル。出場した選手の多くが代表を引退。今後NBAは国際試合を重視せず、代表は弱体化。米代表はふたたび、苦戦を続けるであろう。しかしそれでもかまわない。本気で取り組めば、アメリカが一枚も二枚も上であることは証明されたのだから——
こうなることを願っていたし、予想もしていた。決勝の接戦が米代表の今後にどういう影響を及ぼすか、僕には分からない。

今回の金メダル自体はうれしいが、どういう結果に終わっていたとしても、米代表を責めることは難しい。何回も書いた話ではある。
もともとアメリカ以外の各国強化の種は、ドリームチーム自身がバルセロナでまいた。
他国が力をつけてアメリカとの差が僅差になってからの苦闘は、一国のリーグが国際大会よりもはるかにステイタスと獲得するサラリーが大きい、という逆転現象にその原因がある。 選手もバスケ関係者も、代表を重視することができない。

将来この逆転現象が無くなることがあるか。簡単には無くならないだろうし、別に無くならなくてもよい。NBAで事実上の「国際リーグ」「世界最強リーグ」が実現している以上、これを上回る大会がなくてもいい。NBAの方が、見る手段と情報が豊富だ。
勝手な言い分であろう。だがNBAが中途半端なリーグになるぐらいなら、今のままでいい。

だから僕は北京で米代表が圧倒的強さを見せつけてくれることを願ったし、またその後国際大会を軽視することをも、願った。
カルロス・ナバーロの奮闘は無駄ではなく、それが今後も米の主力選手を五輪に引っ張り出すことになるのか。僕はどうも、そんな気がする。
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by sakichi_i | 2008-08-25 18:09 | NBA関連 | Comments(4)

五輪印象

●女子ソフト
上野投手に脱帽。
あれを見て思い出したのは、漫画 『巨人の星』 の一場面。甲子園の試合で星飛雄馬は爪を割ってしまうのだが、それを隠して投げ続ける。飛雄馬の異変に気づいた星一徹(おやじ)の分析。「飛雄馬に何かトラブルが起こったとしても、第2投手の小宮よりは上。飛雄馬の苦悩はそこにあるのでは?」
つまり、日本代表もそういう状態にあったのだろう。上野投手と他のピッチャーには、そこまで差があったのだ。

●ボルト
最後の20メートル、ふざけながら世界新。
素人考えだが、あれだけのでかい体がトップスピードに達すれば、少々力を抜いてもあまり速度は落ちないだろうとは思う。それにしても、横を見て確認したり、両手を広げて喜びを表現しながら世界新を軽々達成したことの衝撃度は大きい。
これを見て僕は、「欽ちゃん走りの原型とも言える走り方で世界新」というフレーズを思い浮かべた。僕にとって残念なことに、その数時間後にNHKの刈屋アナウンサーが放送で「世紀の欽ちゃん走り」と言ったらしい。その後で何を書いても、後の祭りである。
それにしても思うのは、この選手は何をしても立ち居振る舞いがかっこわるい。トップアスリートというのはたとえ顔がいまいちの場合でも、独特のオーラと格好良さが備わっているものだ。ボルトの場合はそうではない。

●女子レスリングの浜口、の親父
浜口京子が準決勝で負けた瞬間、何ともいえない悲しげな表情になった。あれは自分が悲しかったのではなく、まさに日本中の期待を背負っていてそれに応えられなかった娘の心情を思いやったのだと思う。この人はやはり、コーチではなく親だった。京子は普通の人間ならとっくに押しつぶされているような厳しい試練を経てきた、と親父は語ったそうだ。つぶれなかったのは、親父の存在が大きな支えになったのだろう、と思った。

●女子サッカー日本代表
ちょっとゴールキーパーの背が低すぎないか?

●男子バスケ米代表
優勝するまでの道は楽ではない、とか書いてすいませんでした。
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by SAKICHI_I | 2008-08-23 14:13 | 雑記 | Comments(0)

五輪雑感

私生活でいろいろあり、更新とどこおる。

●オグシオ
天は二物を与えなかった。準決勝に進出した、もう一組の日本人ペアの方も……

●北島康介
100m決勝の前にスタート台に立っている時、左胸にくっきりと手のあとがついていた。多分自分を鼓舞するため、胸をばんばん叩いたんだろうと思う。ちょっと笑った。

●野球日本代表
ふと気がついたのだが、なぜイチローや松坂は出ない。

●日本柔道、苦戦
鈴木桂治が敗退した後、斉藤コーチが「今後は柔道のスタイルを変える必要がある。世界で勝てなければ子供達にとって柔道が夢のあるスポーツにならない」という趣旨の発言をした。それを受けてワイドショーで小倉氏と井上康生が言ったのは「スタイルを変えるのはいいが、一本をとりにいかないような柔道を果たして子供達がやりたがるのか」。まったくその通り。ポイントをとりにいくのならそれはもはや柔道ではなく、日本の武術「柔道」に似た別のスポーツ、と言うべきであろう。見ている人にとって面白いことがスポーツの最優先事項ではないかもしれないが(特にアマチュアスポーツにとっては)、それにしても、もし日本柔道がそういう風に変わるなら、僕はもう見ない。

●バスケット男子 チームUSA
相変わらず外のシュートは入らないし、インサイドのディフェンスはドワイトの孤軍奮闘。……だが、強い。勝つプレイのなかで違和感なく魅せるプレイができるという点で、バルセロナのチームに次ぐ魅力を感じる。
ギリシャ戦は大差にはなったが、やはりあなどれんと思った。あれだけ米から強烈なプレッシャーを受けながら、ターンオーバーをしない。そうすると米の攻撃はたいていハーフコートオフェンスとなり、速攻の半分も破壊力がない。ギリシャは途中で得意のピック&ロールを防がれてから精神的に切れたように見えた。ちょっとした歯車のかみかたの違いで、接戦になる要素は充分にあったと思う。
レブロンはこの試合の後「我々は2006年当時より10倍強い」と言ったそうだ。確かにそうかもしれないが、だとしても、埼玉の時も世界最強であったと思う。決勝トーナメント3試合。勝利の確率90%が3試合で、優勝可能性は73%。確率80%が3試合なら優勝可能性は51%でしかない。たとえ実力的にNo.1であったとしても、金メダルへの道は平坦ではない。
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by sakichi_i | 2008-08-15 15:03 | 雑記 | Comments(2)