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オールスターに期待せず期待する

オールスター・ゲームが日本時間の来週月曜日に迫った。
僕はだいたい何に対しても冷めているのだが、それは別としてもオールスターについて特に興奮するところがない。

顔ぶれの豪華さにわくわくするのはオープニングと、試合が始まってせいぜい5分ほどの時間だけ。
試合の方は前半はとりあえず双方ディフェンスせず、オフェンスでお互いできるだけ派手なプレーをねらう。
多少無理な状況でもアリウープ・パス、ノールック・パスとダンクを狙い、そのうち三割ぐらい失敗する。
日頃あまりそういうのをやったことのない選手がそれをやろうとすると、ますます失敗が増える。
両チームともできるだけ早い攻撃に持ち込もうとし、ロングパス連発。
必然的にパスカットとターンオーバーが多くなりバタバタとした雑な展開に。
この時間帯は、ディフェンスを頑張る生真面目男が一人ぐらいいたりして、「空気読め」と視聴者に叩かれたりすることもある。

後半は、大差がついていれば負けている方のチームは多少がんばる。
もし接戦になれば、最後の5分ほどは双方とも勝利のために必死になることもある。
残念ながら、そうなった試合はNBA史上あまり多くない。

オールスターが試合としてあまり面白くないのはある意味当然で、その要因はおよそ以下の通り。
・そもそも、どうしても勝たなければいけない理由がない。大差で負けると恥ずかしいといった程度のモティベイションしかない
・必死にプレーをして怪我をすると、レギュラーシーズンとプレーオフが台無しになる
・オールスターでのチームメイトは、日頃激しく順位争いをしていたり、プレーオフで打倒しなくてはならない同カンファレンスの敵チームの選手

かといって、オールスターが必要でないとは全然思わん。
最初に書いたような、オープニングと試合開始5分の高揚感を味わうだけでも楽しい。
単に試合全体としてはあまり期待していないだけだ。
僕が個人的に一番好きな3ptシュートアウトもある。
残念ながらこれは日本ではTV中継はしないようだが。

それと、いくらオールスターで勝つ意義が薄いとはいえ、彼らはプロのスポーツ選手だ。
勝利へと向かうアスリートの本能が、偶然試合をおもしろくすることがある。
今思い出す限りでは、比較的最近のしか覚えてないのだが、

●1997年
グレン・ライス(当時ホーネッツ)の空気を読まない大活躍とMVP
FGA24本、歴代オールスターでもジョーダンぐらいしか打ってないシュート数
●2001年
東ちびっ子軍団、劣勢を跳ね返し大逆転
アイバーソン25点、レイ・アレン15点、マーブリー12点
ムトンボ22リバウンド、3ブロック
●2003年
ジョーダン、本当の最後のオールスター。
まるで筋書きがあるかのような、MJの勝ち越しシュートで東勝利……のはずだったが、そのまますんなり終わりゃいいものが終わらず、結局西が勝つ。
大ひんしゅく……と言いたいところだがこれはこれでよし
この年はリーグの全員がMJに花を持たせようとしているような気がして、寒かった。
ジョーダンはその栄光をすべて自らの力によって勝ち取ってきた男だ。
周りからお膳立てされた舞台はいらん。

最後は少々話がそれたが、何にしても今までにおもしろいオールスターはあった。
今年も大きな期待はしないが、ほんの少し期待して見たいと思う。
by sakichi_i | 2005-02-18 20:07 | Comments(2)
Commented by taketoshinkai at 2005-02-18 23:59
僕はオールスター結構好きなんですよね。スター選手が集まるってだけで興奮します。
ただ、アリウープとかに過剰反応するタイプでは無いので、「無理に派手なプレーしなくてもいいのになあ」という気持ちを持ちつつ見てます。スター選手がいっぺんに見れればそれで満足。
Commented by SAKICHI_I at 2005-02-19 00:28
taketoshinkaiさん、こんばんは。
僕もオールスターが嫌いというわけではないですが、どーもすぐ飽きます(笑)。今年はレブロン、ウェイド、ジノビリなどの新顔があること、東西がややシャッフルされたことで、割と目新しいものになるかという期待はあります。


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