先日アメリカで、BSE(狂牛病)感染牛が見つかった。
これに関し、米農務長官のマイク・ジョハンズという人間が次のような発言をした。 「何頭か感染牛が発見されるだろうというのは、我々(政府)がこれまで率直に予測していたことだ」 「38万頭(の検査)の中から1頭のみ陽性反応が出たということは、この病気の存在がものすごく、ものすごく小さいということだ」 「食料品店で買った牛肉を食べて死ぬより、その店へ行こうとして通りを渡る途中で事故にあう可能性の方が高い」 どうも感覚としてよく分からないのだが、これが言い訳として通用するという風土がアメリカにはあるのだろうか。 「交通事故より少ない」 で話が済むなら、様々な病気も、公害も、人命を脅かすような製品の致命的欠陥も、飛行機事故も、何一つその撲滅に向かって取り組む必要はないわけである。 この言葉を牛肉を買う人が言うなら、そら何が起ころうとあんたの勝手ですよという話。 しかしそれを、農産物・畜産物の安全を保証すべき機関のトップの立場にある人間が言う。 この農務長官は牛の脳のことより、まず自分の脳が病気におかされていないかどうかを心配した方がいい。 かくてアメリカ国民と、米国産牛の輸入を禁止していない国は、狂牛病発生率が交通事故と同程度になるまで、米の検査体制の改善を気長に待つしかない。 ジョハンズの発言を文面通りにとれば、そういうことだ。 日本政府は、米政府の圧力に屈服しつつある。 お気の毒な国民の仲間に、やがて日本国民が加わることになる。
by SAKICHI_I
| 2005-06-26 01:04
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