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今日、いやな物を見た。

地下鉄某駅の、定期券売場。
机の一つで購入用紙に駅名などを記入している僕の背中の方で、怒号が聞こえた。
窓口のあたりである。
「何よ!」
「何だ!」
男女が言い争っているようだ。
僕はそのまま記入を続けた。

女 「割り込まないでよ!」
男 「並んでたろうが!」
女 「並んでない!そっちは出口じゃないの」
男 「うるせえ!」

どうやら、窓口での順番をめぐってトラブルになったようだ。
完全に喧嘩になっている。
しばらく言い争いが続いた後、男が 「痛えぇえええ」 と悲鳴をあげた。
「足が、足があああ」 とうめいている。
女が男の足を蹴ったのだろう。
そうとう痛かったらしい。
ここで僕は記入を終わり、行列の一番うしろに行く。
で、その二人を見た。

窓口の方を向いている女性。後ろ姿しか見えないが、30歳前後と推測。
その背後に、女性を憎々しげににらみつけるおっさん。こっちは60歳前後。
一瞬のち、おっさんは女性の頭を平手でぶん殴った。
「バン」 と大きな音がした。
足を蹴られたことへの報復だ。

女は逆襲しなかった。
しない代わりに、それがプライドの示し方だったのだろう、平然と―少なくともそう見えるように―普通に切符を買った。

女が逆襲しなかったので、一応そこで喧嘩は終わった。
女は倒れず、駅員とやりとりをして定期を買っているので、少なくとも重傷を負っていることはなさそうだった。
オッサンは別の窓口で定期を買い、帰った。
女も帰った。

定期券売場の室内には、僕も含めて客が15人ほどいたと思う。
駅員も客も地蔵のように固まり、ただ目の前で起きていることを呆然と見るだけだった。

朝の話である。
それ以来、今日一日ずっと気分が重い。

男女の喧嘩だからといって、無条件に女の肩を持つ必要はない。
今日の場合も、どうやら先に蹴ったのは女の方らしい。
背中越しに聞いた限りでは、どうやらおっさんの方が割り込んだのではないかと思う。
だがそれも、おっさんがどの程度間違った位置にいたのかよく分からんし、もしかすると 「並んでいた」 と言える位置なのかもしれない。
見ていないのだから、正確な事はよく分からない。

それにしても
女が男に目の前でぶっ叩かれ、それをただ見るだけだったてのは……
どーにも気分が悪い。

気分が悪いのだが、それじゃどうすりゃよかったのか、と考えてみても、よく分からんのである。
あのとき女の味方をすれば、おっさんの激昂ぶりからすると、間違いなく僕とおっさんの喧嘩、それも口げんかではなく取っ組み合いになっていただろう。
まったく知らん女の人のためにそこまでやるってのはなあ。
正直その勇気もないし、「女だから」という理由だけで助ける、いわば白い騎士になることへの照れもある。
俺はヒーローにはなれんね。
ドラマのようにはいかんよ(;´Д`)

こういう事があると情けない。
by SAKICHI_I | 2007-01-11 00:29 | ただの日記 | Comments(4)
Commented at 2007-01-13 09:51 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by SAKICHI_I at 2007-01-16 20:57
>鍵コメさん
僕も、あの場を何とかするとしたら駅員だったと思うんですよね。警官は(呼んだとしても)すぐには来ないし、駅で一定の権威のある存在は駅員ですので。それと、多分カウンターの駅員はあの二人が並んでいるのが目に入っていたでしょうから、どっちが悪いかもだいたい分かったのではないかと。
あの時の駅員、合計4人ぐらいはいたと思いますが、ものすごくショボくれた様子でした(苦笑)
もっとも、僕も駅員ばかりを責めてはいられません。難しい状況だったことは確かです。
Commented at 2007-01-20 16:08 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by SAKICHI_I at 2007-01-24 14:09
これはまた、遅い情報ですね(笑)。ベンはDETが最高額契約を提示しなかったことに腹を立て、出ていきました。今はディフェンスのカリスマぶりもちょっと色があせつつあります。


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