「パスモ」というカードが運用開始された。 首都圏のほとんどの電車(JR、私鉄、地下鉄、都営etc)とバスを1枚で利用できる。 非常に便利なものである。 便利になったと言うよりは、むしろもっと早く導入されるべきものだった。 2000年の「パスネット」発足の時、本当はJRも含める予定だった。 それをJRが嫌がったため、仕方なくJR以外の全社共通カードとなった、という経緯がある。 ここまで統一しておいてJRが抜けているのは片手落ちだ、と当時僕も思ったものだ。 現在は、JRと私鉄の電車相互乗り入れが非常に多い。 JRの駅で乗り、路線がいつのまにか私鉄に替わり、私鉄の駅で降りる、あるいはその逆が日常的におこなわれる。 この場合もすべて、パスモ1枚ですむことになる。 今まではこれができないので面倒だった。 もっともそれが当り前だと思っていたので、特に面倒だという意識もなかった……が、極端なのが東京メトロ千代田線の西日暮里駅。 JR常磐線と千代田線は相互乗り入れしている。 JRの駅で乗ってメトロ西日暮里で降りる場合、JRの切符では出られない。 精算しなければならないのだが、なぜか精算機は無く、窓口で精算しなければならない。 しかもここでJR山手線に乗り換えようと思ったら、これも窓口で切符を新たに買わなければならない。 ここではなぜか、現金しか使えない。 この窓口は二つしかないので、長蛇の列ができる。 山手線に乗り換えるなら最初から相互乗り入れでない方の電車に乗ればいいのだが、いつも乗っていないと勝手がわからず、よく間違えるのである。 まさに僕がそれだ。 列に並んでいる時、他の客たちの顔も一様に不満げだった。 「現金かよ」という不平も時おり聞こえた。 ↑この乗り換え手続き、正確にこの通りだったかどうかわからない。 確実に覚えているのは、「非常に面倒だった」ということだけだ。 JRの路線はどれも、地域の基幹路線だ。 従っていままではJRによってカード乗り換えは寸断されてきたのだが、PASMOによって障害はなくなる。 とりあえず、めでたい。 ■ 乗車については文句はないが、カードについて気になることがある。 PASMO発足にともない、関係各電鉄が発行するカードのほとんどがオートチャージ可となった。 カードにクレジット機能をつけておき、残高が減ればクレジットの方からどんどん加算されるというもの。 僕はどーもこの、クレジットカードを使う人の気持ちがわからない。 一つには、現金を手に取る過程がないので金を使ったという実感が薄いこと。 もう一つは、クレジットいうのは要は借金であること。 預金金利も少しは値上げを始めたようだが、それでも年1%を超えない。 クレジットの方は、年11%以上だ。 「買える物はマスターカードで」と言っているが、実際には物を買うのみならずマスターカードさんの儲け部分も払わなきゃならんわけで、この宣伝を見るたびに僕は白々しい事をぬかすなと思うわけである。 クレジットを使うぐらいなら、預金をおろして使った方がいい。 庶民が日々使う小銭からも利子をふんだくろうとは、何というせこい考えだろうか。 ただしネット決済だけは、仕方ないからクレジットを使っている。 振込手数料などを考えると、こっちの方が安い。 上のような考えから、僕は「お財布ケータイ」も絶対に使わない。 景気が良くなったら良くなったで、企業は庶民の手から1円でも多くかすめとろうと画策している。
by SAKICHI_I
| 2007-03-19 16:11
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